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Amokに浮かぶグリッチ的なサウンド・スケープは彼らのルーツがモダン・ベース・ミュージックから来ているからかもしれない。しかし今日のエレクトロニック・アーティストはその見返りに何を学べるのだろうか?我々は今もっとも革新的な14人のプロデューサーに、その熱い疑問に対する答えを見つけ出してもらうため一度限りのYorkeによる特別講義に参加してもらった。
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PEARSON SOUND: DJをするとこで巨大なアリーナでのライブでは難しいような観客との強力な相互作用を得られますか?
 僕が始めたのはくつろいでやるためなんだよね。Prince式で。それと外に出たかったからっていうのもあって、でも人が寄ってきてくだらないことを言ってくるだろ。機材の後ろに立ってれば話しかけてこれないからね。それがぶらつきたいときのやり方で、何か求めてくるような人らと話をしなくて済むっていう。あと音を出してみる試みでもあって、どう作用するか見てみて、その反応でミックスを変えたり。それに楽しさを見出してる。
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THE GASLAMP KILLER:  現在までにもっとも多大な影響を受けたバンドもしくはプロデューサーは?
やっぱりRichard D James(Aphex Twin)だろうな。暗く重い影を焼き払ってくれるんだ。心に大きな衝撃を受ける体験をしたのは僕がかつて大学でDJしてた頃で、いちばん興奮させられたのは常軌を逸した新しいレコードが現れたってこと。それこそ僕がDJでやってたことで。それでサウンド・システムは活気を取り戻すんだ。Aphexは僕のエレクトリック・ギターなんかじゃ手を出せなかったもうひとつの世界を切り拓いた、関わってるみんなにすごく嫉妬したよ。自分たちの星に行っちゃっててさ。僕は当時Radiohead周辺の音楽が全部嫌いだった、まったくこれっぽっちも意味を為してなくて。ブリット・ポップとかいうのも、アメリカで起こってるようなことも気に入らなかった。でもAphexは見事ですばらしかった。それに彼と僕は同じ世代でもあるんだよね、とてつもない影響を受けたよ。
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FATIMA AL QADIRI:  Amokはダンス・レコードを作りたいというあなたの欲求から、あなたの歌声を求める観客の要望へと歩み寄ったものですか?もしそうなら、インストのダンス・レコードもあり得ますか?
ああ、違うってば。そうした方がいいようにしたまでだよ。実際、インストしか手にしてないとしたら物足りなく感じると思う。インストものを作るのにも取り組んではいるけど、そこへの『窓口』みたいなものは僕の中にはないんだよね、得意分野っていうわけじゃないから。そうなのかな。わからない。正直なところ。ラップトップはそれでいっぱいだよ。それをリミックスするのはすごく難しくて、その理由はボーカルを中心に据えなければならないという弱点が僕にあるからなのか、もしくはそうでないものを思いつくことができないからなのか、どうなんだろう。突き詰めれば僕はやっぱりギター弾きなのかもしれないし、必要なのは3つのシンプルなアイディア(スリーコード)で、そこから退くべきなのかも。そうでないといいんだけど。
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GATEKEEPER: 星座は何ですか。そしてそれが音楽作りに与える影響はどんなものですか?
ヒッピー野郎め!(笑)あのね、僕は天秤座なんだよ、天秤座は二面性があるらしい、とか何とか。僕の音楽に直に影響を及ぼしてる。天秤座は周囲をすごく意識する、正しい道を進んでいる人間をみんな察知するんだ。だから一方では理想的だし、もう一方では全然理想的ではない、だって僕は決断するのがとても苦手だからね。もしそれが重要な決断だとしたら問題ないんだけど、ちょっとしたことなんかにはいつも煩わされてる。
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ACTRESS: OK Computerの養生法(※Fitter Happier)にあった『一週間に3日ジムに行く』というのを実践していますか?
1日に最低限1時間のヨガをやってる、普段は1時間半だね。大抵の日は走ったり他のこともやってる。他のものと同じくらい精神に作用することなんだよね。ツアーが始まって終わる、自分の中であの狂おしいアドレナリンが駆け巡る、そしてそれが切れて不快感を催す、そんなことを阻止するための方法なんだ。うつ病にもいいんだよ、運動する主な目的のもうひとつはそれ-落ち込むのを防いでくれる。瞑想、ヨガ、エクササイズは他のどんなものよりためになってるね。
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CARIBOU: じっとしてるのが苦手なんだ、いつも次の行動をしようとしてしまう。何もしないでいる良さはどんなものなんだろう?
僕に訊いても無駄だよ。ツアーから戻ってスタジオから一週間離れてたんだけど、そんなもんだよ。それがオフを取ったマックスの時間。何とかごまかして、実はこっそりラップトップで作業してた。何かについて新たな発見をする中毒なんだよね。それを四六時中探し回ってる、もしくはどこかへ進んでいる最中に見出すサウンドや一小節のフレーズなんかを。「よし!それだ!」ってね。違うタイプのものをやるフレーズを試したりしてる。今のところ全部で9つの良い機材を持ってて、その大部分の使い方は把握してるような感じなんだけど、でも実のところピアノの前に座って詩を書くのが楽しい。ドラム・マシンへの興味は薄れていってるけど、それをやることには結構新鮮さを感じてる、今のところはね。
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LAPALUX: 音楽を作っているときに他の音楽を聴くことはインスピレーションとなりますか、それとも妨げになりますか?
聴かなきゃいけないと思う、自分がやってるのと全然かけ離れているような音楽をね。浄化されるみたいな感じになると思う。僕らはOK Computerをやってるとき本当に過激なColtraneの曲を聴いてた、ヤク中になっておかしくなったSyd Barrettを熱狂させたようなやつ。すごく強烈で、20分間のフリー・フォーム・ジャズなんだよ-まるでシャワーを浴びてるみたい、ものすごい数の音があって。「いいよ。準備はできてる」みたいな感じ。それを聴いてめった打ちにされた。その後は形になってるものは何でもすばらしく聴こえる(笑)。
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HOLLY HERNDON: アルバムのレコーディングで共にする個人的で親密な関係から、ライブ環境で使用するより魅了的なパフォーマンス・ツールへとラップトップを変えるものは何ですか?
それについては大いに疑問をもってる。Atoms for Peaceをやろうという強い衝動に駆られた半分の理由は、何台かのマシンとステージに上がってクロックを通してそれらを操り、僕は上からただ歌うだけなんて喜ばしいと思えなかったからなんだよね。本当にいつもそれと闘ってきた。時にはそれをやるけど。でも他の人がどうその認識を改めるのか僕にはわからない。ヴィジュアルに特化したインターフェイスもあるけど、そういうのは僕にとってちょっとスター・トレックを彷彿とさせるんだよね。僕が求めることは、どんなものを作ろうが問題じゃない、ミュージシャンが演奏するためにそれを記録できるってことなんだよ。ラップトップの親密な関係というコンセプトに心を奪われたけど、それって複雑でもあって-難解になっていくことだってできるんだよ、思いついたことを誰とも共有しなくたっていいんだからね。そこにみんなある、直接マシンにアクセスすればいい。本当に複雑に際限なく変えていくことができる。だけどそれを演奏するためにミュージシャンに与えたら、鋭さや強さが加わって丸っきり違ったものになるよ。
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ARCA: お気に入りのラッパーは誰ですか?
DOOM。突き詰めるとあれは僕にとって全然ラップじゃない、詩的だよね。自由な形で詩を綴ってそれをひとつにしていく。他にああいうことができる人なんていやしないと思ってる。僕は必ずしも多くのbeatsというジャンルの音楽を好むわけじゃないんだけど、彼はいつもすばらしくて驚かされる。'Guvnor' (from JJ DOOM's Key to the Kuffs)は2012年のシングルのベストだね。あの曲はもう、神がかってる。
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PANGAEA: 自分がある種の音楽的ムーブメントの一端を担っていると感じたことはありますか、もしくはバンドやソロ・アーティストとして孤高の存在だと思いますか?
ちくしょう。ブリット・ポップの一部だと感じたことなんて一度足りともない。君が属してたあのシーンは孤立するアーティストであるよりも強力なムーブメントだ、だからそれは良いことでもある。アーティストの間で健全な競争が行われて、共存できるならそれはすばらしいことだ。僕らがバンドとして活動を始めたとき、健全な競争なんていう概念はそこになかった、ただ争って憎しみ合う、でたらめばかりのひどいもんだった。ダンス・カルチャーはそういう風にはならなさそうだね。そこにもあるとは思う、でも信じてほしいんだけど、それは僕が味わったものとは似ても似つかないものなんだよ。今ではもう物事はすごい速さで起こってる、繋がり合うことができるのはミュージシャンにとって良いことだよね。
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FALTY DL: 作曲のスランプをどう克服していますか?
そう複雑に考えないで。ペースを落として、シンプルに、ひとつのことをやるんだ。僕がスランプに陥ったときは自分の意識をまったく何もやらないことに向けなきゃならなかった。どの程度休んでいるかなんて気にしなくていい。物事はそこでただ進んでいく、だけどその結果を気にしなくなる、日々それに携わってないからね。だから実際に再開したらもっと開放する感覚になって、刺激と、何でもできる特権のような感覚を得られる。それを失ったときは、そもそもこんなものをやれるなんて幸運なことだよなって気付かされる、それも本当に簡単に。妻は僕に「絵でも描いたらどう、評価されなくていいところにしばらく力を向けてみなさいよ」って言ってくれて、それは本当にうまくいった。それに時々はこう考える、スランプに陥ったのはそれが今までやってきた中で最高のものだからなのかもしれない、でも頭の中の意識が正しい場所にないからそれを察知することができないんだってね。
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MACHINEDRUM: 慣習的な楽譜の読み方がわからないなんてすごいですね。僕も楽譜の読み書きができないからそれは刺激や励みになります。音楽の腕を上げるために耳を鍛えることは重要だと思いますか?
ニューヨークのJulliard音楽学校に入学すれば楽譜が読めないなんてことにはならないみたいだよ。それを検討するのもいいだろうけど、必須ってわけじゃない。相当な数の偉大な音楽はそれ無しでは存在し得なかっただろうけど、現代においては昔ほど必要なことじゃないよ。僕らがオーケストラと作業すると、彼らはリズムを把握するのに柔軟性がないんだと思わされる。こういう方面のリズムっていうのはクラシックで学んだ音楽家にとってはとても理解し難い異質なもので-重点がスイングしてるような構想だとか-でもジャズ・ミュージシャンやFleaのような人物とやると、彼らはそれを掴む。彼らはみんな楽譜を読めるけど、そこから始めたんじゃない、みんな耳で聴くことから始めたんだ。僕にとっては音楽を楽譜に書き起こすのは必要なことじゃない。君の作品は複雑だろ、密度が高くてとても入り組んでる。だから僕からしたらやっぱり楽譜のようにラップトップを扱ってるってことなんじゃないかなって。
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RYAT: ずっとお気に入りでいる女性アーティストは誰ですか?
2人いる-やっぱりBjorkとPolly (PJ Harvey)だね。僕の世代。まだWhite Chalkに病みつきでさ、Pollyの2007年のアルバムなんだけど。彼らのレコードは人生を変えてくれたよね、まさに彼らに関するすべてが。何故だかわからなかったけど、でも僕の感情に働きかけて共鳴したんだ。
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FLYING LOTUS: いつも気になっていたことがあるんだ。'PYRAMID SONG’は何にインスパイアされたもの?
ほんと好きなんだな!僕らはコペンハーゲンにいて、OK Computer後の最初のレコーディングを始めたときだった、全員使いものにならなくて、特に僕が。で、そこで博覧会が催されててさ、宗教的な信仰やそれに付随するもののセクションにエジプト全体の展示があって、どこでも行きたいところへ行けるようになってる小さなボートがあった。僕らは本当クソみたいなセッションをしてたんだけど、それがあった後の朝に座ってコードを弾いたらさ、僕は「それいいね」って言ってメモを取って詞を書いたんだ。それはとても早かったね。数カ月後ドラムを録ったら、まるでCharlie Mingusのレコードにある曲みたいだった。それは不思議に思うことのひとつだった、レコードを作ってるとき、やがて流れを掴むようになる、そうしたらそれは流れの一部分に過ぎなかったっていう。僕らはすべてがうまくいかない悪い時期を通過しているところだった、そしてそれは大きな突破口だった。だけどこんなに人気を得るようなシングルになるとは思いも寄らなかったね。ライブで演るとみんな熱狂するから、僕らは『本当に?』って感じだよ。
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